JEWEL TRAY STYLE
2023.08.04
第22回オリジンコウベパティスリー講習会①
スイーツコーディネーターの松本由紀子です。 去る6月27日、今年2回目となる 「第22回オリジンコウベパティスリー講習会」 を開催させていただきました👨🍳 今回講師を務めたのは コンパルティール ヴァロール 大西達也シェフ モンプリュ 林周平シェフ 大西シェフのメニューは ●レモンパイ ●モンターニュ 1品目の「レモンパイ」は 実はラヴニューの平井シェフからのリクエスト🍋 神戸生まれ神戸育ちの平井シェフが 小学生の頃に食べていた思い出の味 「元町ケーキのレモンパイ」を 再現する!というミッションが課せられていました。 というのも、大阪生まれの大西シェフは その当時の元町ケーキさんのレモンパイを 食べたことがなく。 当時のレシピが残っていなかったので 大西シェフが試行錯誤を重ねて再現したのが 今回のレモンパイとのこと🍋 さて、平井シェフへの愛が詰まった レモンパイのお味の感想をうかがうと… 「当時よりおいしすぎる」とのこと💛 元々相思相愛のお二人ですが… さらに絆を深めるのにひと役かった 「元町ケーキのレモンパイ 令和ver.」でした🍋🥧 構成は下から フィユタージュ、レモンカード、 フィユタージュ、レモンカード、 ジェノワーズ、レモンカード、 シャンティイ、パイクラム、粉糖。 えっ、こんなに多層構造なんですね!? レモンパイと言うと、軽いフィユタージュに 酸味がキュンとくるたっぷりのレモンカード ほんわり甘々のたっぷりメレンゲ というイメージだったので ちょっと意外な構成でした。 でもこの構成であれば、お子様も食べられそう💗
こんもりお山型に盛られた ぺたぺた仕上げのシャンティイも パイクラムのお化粧も やわらかなジェノワーズのクッションも たしかに昔懐かしい味と食感❤️ でも間違いなく材料や技術は 令和ver.にバージョンアップ! レモンは良質なものを使用🍋 レモンの香りと酸味が飛ばないように 短時間で炊きあげ、焼き過ぎないのがコツとのこと。 たしかに…しっかり焼きこまれた土台好きの私ですが このレモンパイはにはザクザク感や香ばしさは無用。 レモンのキュンとくるまあるい酸味が ミルキーでコクのあるシャンティイと サクはら食感のパイ生地に包まれている ふんわりほっこり感がたまりません。 暑い夏でも、思わずお代わりしたくなる すべてが絶妙なバランスです💞 ぜひ今年の夏は、元町ケーキさんの ショーケースに並べてほしいなぁ💛 2品目の「モンターニュ」は オリジンコウベ2020秋冬コレクション⛰ 春夏コレクションは「メール」で フランス語で、海と山を意味します。 この年に、オリジンコウベ初のレシピ本 「神戸8人のパティシエが作るスペシャリテ64」 が出版されたんですよね📘 まさかの状況が始まったばかりの時期で 取材や撮影にも色々な制約があり 大変だった日々が思い出されます。。。 あれからもう3年が経つんですね。 2020年の春夏、秋冬コレクションは 全員のアイテムが掲載されていますので ぜひまたご覧になってみてくださいね! 本はまだAmzon等から購入可能です📘 そんな思い出深いアイテムではありますが シェフたちも全員が口を揃えて 「えっ、そんなに手間がかかるんや!?」 と驚いた大西シェフのモンターニュ⛰ レシピの文字からの想像を遥かに超える かなり複雑なアイテムだったことが発覚しました✨ 構成はそこまで複雑には見えないのですが… 組み立てが動画と本を見返してもかなり複雑で… まさかのドライヤーまで登場するんです⁉︎ 半球のシリコン型で冷凍したシューショコラの生地を 型から出し、その上に丸く抜いた シュトロイゼルショコラをのせて焼成。 クッキーシューショコラ生地になります。 このシューショコラの底をくりぬき 穴が上になるようにセルクルの上にのせ プラリネペースト→刻んだノワゼットキャラメリゼ →プラリネカスタードクリーム(8割まで) →網目を通して細かくしたシュトロイゼル →プラリネカスタードクリーム →シューショコラの蓋をします🍫 これをセルクルから外し、上下を戻して はちみつを絞り、ヘーゼルナッツの刻みをのせ その上に極薄のチョコプレートをのせたら ドライヤーで熱をあてて溶かしながら シュー生地の曲線にに沿わせていくという まさか⁉️の、でもなるほど‼️の工程が。 カカオパウダーをふり ヘーゼルナッツのキャラメリゼを飾って完成です🥜 オリジンメンバーもビックリの手間ひまのかけよう👨🍳 これを毎日ショーケースにいくつ並べてたの? と思わず聞いちゃったほど。 大西シェフのコレクションのお菓子はいつも 限定〇個でといわれるのも納得しました。 きっと他のお菓子も、こんな感じなんだろうなぁ(笑) ヘーゼルナッツ、チョコレート、キャラメルと 味的にも見た目的にも、味わい深い秋冬の山を 彷彿とさせる組み合わせ⛰ でも生地の中は、見た目のシンプルさを裏切る 複雑な構成で、さらに想像を絶する手間ひま。 今秋は、ぜひ皆さんに食べていただきたい逸品💖 元町ケーキとコンパルティールヴァロールに並ぶ ケーキのコンセプトの違いがよく分かる 素晴らしい内容でした👨🍳 えーーーっ…毎月2部作になっちゃうのね。。。 続いて林シェフのメニューは➡️