JEWEL TRAY STYLE
2019.05.23
「オーボンヴュータン」河田勝彦シェフの講習会
スイーツコーディネーターの松本由紀子です。
先日、『オーボンヴュータン』河田勝彦シェフの講習会に参加させていただきました👨
Sweets Please主催の小松崎さんが8年越しでお願いし続け、念願叶いついに実現したこちらの講習会。
「講習会は10年ぶりで、今回が最後!」という河田シェフのお言葉が真実だとすると…とても貴重な講習会ということになりますよね。
メニューは「パンデピス・クラシック」と、お店でも販売されている河田シェフのオリジナルガトー「スノブ」。
河田シェフの御著書のなかには様々なパンデピスが紹介されていますが、今回はその中でも最もクラシックなブルゴーニュ地方ディジョンのパンデピスを再現したルセットで。
卵は入らず、薄力粉、ライ麦粉、全粒粉、はちみつ、牛乳とエピスのみのシンプルな配合です。
これまでに食べてきたなかで、一番もっちりと重量感のある食感。
それは材料を混ぜている段階から感じられ、流動性がなく、ねっとりとした生地感でした。
あとをひくエピスのシャープな存在感も素晴らしく✨
パンデピス食べ比べ熱が、またふつふつと。
さらに私にしては不思議なことに、自分好みの風味と食感を追求して、自分でも作ってみたくなってしまいました💞
スノブはダクワーズ・ピスターシュ、クレモー・ルージュ、クレームオブール・ムスリーヌ・ピスターシュという構成。
ダクワーズには深く香ばしいピスタチオのカラメリゼを食感のアクセントに散らし、上からフランボワーズのナパージュをかけて。
ルージュは、フランボワーズ、いちご、グロゼイユ、リュバーブのピューレを合わせたもの。
様々な方向性の酸味が融合し、滋味深い味わいに🍓
このお菓子を考えられたきっかけは、新しい素材=ローストピスターシュとの出会いだったそう。
スノブはオシャレなという意味で、真っ赤なナパージュとショコラでオシャレにデコールされています。
ダクワーズ、カラメリゼ、ムースリーヌとピスターシュが様々な形で使われ、ルージュは様々な酸味が織り重なりあいながらも互いが喧嘩することなく、ナッティなコクと滋味深い酸味が見事に融合したフランス菓子らしい一品🇫🇷
見た目から想像するよりもずっとずっと、何十倍も…奥行きのある味わいと香りの余韻の長さに驚かされました。
最後に質問コーナーがあり、5月革命当時にフランスをまわられていた頃の真面目なお話から、最近夢中になっているというジムのお話まで。
お菓子を作られている時とは全く違う優しい笑顔で、冗談も交えながらチャーミングな口調で様々なお話をしてくださるシェフに全員釘づけでした👨
主催の小松崎さんがシェフの手が好きとおっしゃっていましたが、休まることのない手の所作が美しく、本当に素晴らしくて✨
お一人で淡々と工程を進めながらも、常に後片付けも一緒にこなされている姿が印象的でした。
これが本当に最後の講習会になってしまわないことを切に願いますが…
河田シェフ、小松崎さん、そして関係者の皆さま、記憶に残る素晴らしい講習会をありがとうございました💗
やっと拙著にサインをいただくこともできました(*˙˘˙*)❥❥