JEWEL TRAY STYLE
2022.02.03
カヌリエ
「パティスリーカヌリエ」さんは、昨年8月大阪・高槻にオープンした新店で、滋賀県のドゥブルベ・ボレロさんで8年間修業を積まれた管シェフご夫妻が営まれるお店です。
今回ご紹介させていただくのは、スペシャリテの「アイアシェッケ」です。
アイアシェッケはドイツ東部ドレスデンの地方菓子で、下からクッキー生地、レーズン入りのクリームチーズの層、バターとカスタードクリームの層、クランブル(そぼろ状のクッキー)の4層から成るベイクドチーズケーキです。
管シェフは、マダムにご縁のある喜界島のきび砂糖と、ご自身の故郷である愛媛県・大三島のレモンを使用することで、風味豊かにアレンジされています。
土台のクッキー生地には、喜界島の上質なきび砂糖をまぜてコクをだし、食感に存在感をだすためにややぶ厚めして、しっかりと焼きこまれています。
クリームチーズとカスタードの層は、両方とも完璧に乳化させることで、まったりとなめらかな食感に仕上げられています。
クリームチーズの中に入っているレーズンは、煮詰めきる一歩手前で止めて、やや水分が残りふくよかで香りがピークになるように工夫されています。
一番上にはクランブルをのせて焼きあげられていますが、さらに焼きあがってからバニラシュガーをかけ食感と香りのアクセントに。
ドイツ語でアイアシェッケはまだらな卵焼きという意味で、このビジュアルからそのように名付けられているのだそうです。
全体的に甘さは控えめで、バターや卵のしっかりとした風味やコク、クリームチーズやレモンのほんのりとした酸味、そこにフルーティーなレーズンや華やかなバニラの香りがアクセントとなっています。
上のクランブルのザクッ、もろっとした食感と、2層のクリームのねっとりと濃厚でなめらかな食感、そしてクッキー生地のサクサクっと小気味いい食感と、各層の食感のコントラストがハッキリとしているので、濃厚ながらも最後まで食べ飽きることがありません。
召し上がる際は15~20分、常温に戻してからいただくと、それぞれの食感や風味をよりお楽しみいただけるのでオススメです。
プティガトーサイズのほかに、ハーフサイズ(3~4名様分)やロングサイズ(5~6名様分)もありこちらはお日持ちしますので、手土産などにもぴったりです。